文芸春秋5月号の石原慎太郎の論文が興味深かった。

テーマは若者の精神世界で、前から感じていたこと被っていたこともあり、考えさせられることが多かった。

モノの氾濫に続いてビジネスという枠組みに変調が起こりつつある。優れた他者の意思の押し付けがマスセールスの原点だとして、ソフトな洗脳媒体として猛威を振るってきたマス広告も威力を失いつつある。(この点は例の堀江氏も似たようなことを言っていて、その点に関しては同意できる)
自我が希薄になり生死というものがヴァーチャルなものとなりつつある。そんな状態でも生きる意志を戦争の世代が押し付けてきたが、その人々は死んで居なくなりつつある。そんな中、喪失したリアルを求めて新たな「生きる意志」が求められる時代に私達はいると思う。

原始的欲望の刺激、色と欲に対抗する【道徳】をアダム=スミスやマックス=ウェーバーが唱えて来たが、マルクスの霊性否定による唯物論から世界は二度も戦争を行った。

では今は?

ヴァーチャルなものがそこら中に溢れ自我がふわふわと浮いた状態に感じられることがある。神話が消滅し、英雄が相対化され、霊的なものが信用を全く失った今、人は観念的(ヴァーチャル)なものを実態的価値(リアル)として崇めるようになった?

若者向けの歌はLoveだけを謳い、セックスが手段から目的となった。戦争と天災と事故だけが変わらぬ【命と生のリアル】を提示しつづけてきたが、最新の戦争ではそれすら失われつつある。(【人道的】なピンポイント爆撃?フーソ)

尼崎の事故の報道を見て何となくそのようなことを考えてしまった。

とりあえず操縦士が生死不明なのに「運転士が原因」の論調を展開するのはどうよと思ったelsisでした。

亡くなった方へ哀悼の意を表し。ご冥福をお祈り致します。

どうもこういう思想的なものは鬱になっていけない。機会を見つけて体を動かさないとな。

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